そんな中、Coki選手にお話を伺う機会がありましたので、インタビュー内容を公開致します。
“Hola” Coki選手、初めまして。インタビューを受けてくださりありがとうございます。
皆さん、こんにちは。初めまして!
日本でもKoukiという名前の人が沢山いて、発音もCokiと全く一緒なんです。どういう名前の由来でCokiというニックネームがついたのですか?
スペインではニックネームで呼び合う事が多く、本名はJorgeですが、JorgeのニックネームはCoqueと呼ばれる事が一般的です。それにちょっとオリジナルがプラスされて、Cokiと呼ばれるようになりました。
パデルとの出会い
パデルを始めたきっかけと、他の人気スポーツではなく、パデルを選んだ理由を教えてください。
元々は違うスポーツ、特にサッカーとテニスをやっていて、パデルはその後に始めました。その頃はその3つのスポーツをメインとしてプレイしていましたが、学業が忙しくなり、どれか一つとなった時に、ちょうどDamm FoundationからScholarshipsの話を頂き、パデルを選び、今に至ります。
今、何歳ですか?いつパデルを始めましたか?プロ選手としての始めての契約はいつでしたか?
僕は今、20歳です。10歳の時に通っていたテニスクラブにパデルコートがあり、テニスレッスンの空き時間にパデルをやっていました。真剣にパデルのトレーニングをスタートしたのは、14歳の時です。その時からDamm FoundationのScholarshipsで養成期間は続き、去年、プロ選手としてStarVieと契約しました。
養成期間中、そしてプロ選手になる前まではどのようなトレーニングをしていましたか?週に何回、何時間くらい練習していたのでしょうか?
Damm FoundationからのScholarshipsのおかげで、僕は本当に恵まれた環境でパデルを学ぶことができ、パデル選手として成長することができました。Damm FoundationのScholarshipが選手としてスキル向上できるよう、基本的にトレーニングやパデルにかかる費用を全て負担してくれます。またレベルの高いグループの中で、練習を一緒にできることと、優秀なコーチたちのおかげで、一気に伸びることができました。
トレーニング内容は、Collado Mediano Club (Sierra de Madrid)でパデル1時間半+フィジカルトレーニング1時間を週に3日行っていました。さらにこの養成期間では、スペイン国内で沢山のゲームや試合を行います。練習して鍛えて、試合で経験を積む。それら全てのプロセスが競技レベルを高いものへと仕上げてくれます。
期待の新星として
去年からペアのJavi Rico選手と、快進撃を続けていけますね。メインドローはもちろん、ラウンド32やラウンド16、そして決勝進出@Mijas Openに、準決勝進出@Outeiro Challenger、先日行われた@Menorca Openでは準々決勝進出と活躍を見せてくれています。WPTのメインドローでプレイするために、予選を勝ち抜かなければいけませんが、メインドローまで勝ち進むために、何か変えたことはありますか?WPTのスーパースター達(トップ選手達)との試合は最初は緊張されるかと思いますが、どうやって戦い抜いてきたのですか?メンタル&フィジカルトレーニングはどのようにしていますか?
正直、予選からメインドローに行けるまで、パデル選手であれば、誰もが直面する問題で、一番悩むところです。予選のレベルは本当に高いし、皆ポイントを獲得するために必死です。この予選で4つあるシードにインできるかが重要となってきます。ドローインできれば初戦で厳しい相手に当たることは避けられますし、ポイント獲得にもつながるからです。
予選を勝ち抜き、メインドローに進むと、トッププレイヤーペアとの対戦となり、最初にランキング1位ペアと当たることもあれば、32位ペア当たることもあるので、運次第でもあるかなと思います。しかしメインドローなので、WPTのベストプレイヤーとの対戦となります。つまり初戦からPaquito Navarro選手とかMati Díaz選手, Bela選手やJuan Martín Díaz選手とかと対戦することになるのです。最初は彼らにあっさり負けていましたが、少しずつゲームが取れるようになってきます。最初は2-6,2-6だったのが、5-7まで取れるようなり、次は1セット取れるようになりました。
メンタル面でいうと最初はやっぱり緊張もするし、勝てるかわからない、、というところから始まるけど、トッププレイヤーと試合を重ねるにつれて、経験することにより、自信もついてくるし、緊張も前ほどしなくなって、いつも通りのプレイができるようになったのかと思います。
目の前の目標と、長い目で見た時の目標を教えてください。
目の前の目標はとてもシンプルで、一つでも多くの試合に勝つこと。ただ皆レベルが高いので、毎回勝ち続けることは難しいですが。長い目で見た時の目標は、同じトレーニングをしっかり続けて、世界ランキングのポジションを上げたいです。
CAR STARVIE について
CAR StarVieでトレーニングをしていると思いますが、どんな感じか教えてください。このハイパフォーマンスセンターでのトレーニングが、最近のCoki選手の試合結果と関係していますか?
CAR StarVieでは毎日、レベルの高いプロ選手達と一緒にトレーニングができる環境なので、自分のベストorそれ以上の状態で望まないと、到底追いつかないのと、
一緒にトレーニングしている選手に迷惑もかけることになるので、常に高い意識の中、毎日自分を追い込む形でトレーニングに臨むことができます。一人で黙々とトレーニングする感じはないです。
また、CAR StarVieのアメイジングすぎるコーチ達は、元々パデルのプロのサーキットでプレイしていたので、選手の悩みどころも理解してくれ、競技思考で戦略や分析力が長けいるので、そういうコーチ達の元で、毎日トレーニングできることは、今の自分がここまで成長できたことに繋がっています。
日本のパデル事情
ここ最近、Coki選手のようにスペインの若手選手達の活躍を多く見かけるようになりました。成長というか、若手選手の活躍を一気に目にする理由は何でしょうか?またアルゼンチンよりスペインの選手活躍が目立ちますが、なぜだと思いますか?
年上の選手に聞いたところ、昔はアルゼンチンのジュニアがとても強かったようです。最近では確かにスぺインのジュニアチームが強いし、若手プロ選手達がWPTで良い成績を残していますよね。僕が思うに、メインで開催されているプロのサーキットがスペインということもあるだろうし、世界的に見ても、パデルのプロ選手はスペイン出身の人が多いのが理由かと。あとは、他の国ではなかなかスペインと同じリソース(パデル施設や、コーチ等)がなく、そのため、最近ではスペイン選手達の活躍が目立つのかなと思います。
ここ日本では、2014年にパデルがスタートし、まだまだ新しいスポーツのカテゴリーに入るのですが、すでにパデルのプロ選手になる事を目標に日々頑張っている選手達も何名かいます。また将来的にはオリンピックの正式種目にもなる可能性もあるとのことで、選手達にはいいモチベーションとなっているようです。そんな日本で頑張っている選手達に、何かアドバイスはありますか?またパデルの歴史がない国で、どうやったらパデルのレベルがあがると思いますか?
あまりアドバイスは上手ではないのですが、、とにかくトレーニングもしっかりして、たくさんプレイして、楽しんでほしいです。自分の好きな事であれば、どんなチャレンジでもできるかと思います!
パデルはまだ日本では新しいけど、少しずつでも、いずれ人気スポーツの一つになると思います。そして、もっとパデルファンやプレイヤーやコートが増えたら、パデルのレベルも自然と上がると思います。
METHEORA WARRIOR: Coki選手使用ラケット
Coki選手はMetheora Warrior, Mati Diaz選手デザインラケットを使用していますね。このラケット選んだ理由について教えてください。またCoki選手のプレースタイルにどう影響していますか?ラケットでこれを求めいる!というのがあれば教えてください。
このMetheora Warrior、正直めちゃくちゃハマって、大満足しています。去年もMetheoraを使用していて、今年もMetheoraを選んだ理由は、コントロール力が抜群にいいのと、スマッシュ等のショットを打つ時にしっかりとパワーがのるからです。
僕はStarVieラケットの表面にあるリンクル加工を絶対的に求めていて、(ラケットの表面にザラザラしている加工のこと)そのリンクルエリアでプレイすることが多いです。というのは、リンクル加工のおかげで、ボールがラケットの上で滑らなく、スピンがかけやすくなるのと、コントロール力がよくなるからです。
最後に、答えづらいかもですが、誰が今シーズンNo.1ペアになると予測しますか?それと、Barcelona Master FinalでCoki選手&Javi選手ペアの出場はいけそうでしょうか?
現在3つのペアがNo.1のポジションをかけて戦っていますが、今の感じだとGalán選手/Lima選手のペアがランキング1位になるんじゃないかと思います。上手だし強いし、すごいパフォーマンスをしていて、一番近いんじゃないかなと。
今年のバルセロナマスターファイナルでプレイすることは難しいと思います。決勝進出や準決勝進出、ラウンド16まで行けたこともありましたが、マスターファイナルでプレイするためには、常にメインドローのラウンド16までたどり着けないと、厳しいと思います。
Coki選手、長いインタビューでしたが、お時間いただきどうもありがとうございました!残りの試合、いい結果で終われるよう、応援していますので頑張ってくださいね!そして機会がありましたら、ぜひ日本にもきてください!
いえいえ、こちらこそどうもありがとうございました。僕も日本の皆さんにお会いできるのを楽しみにしています!